2007年11月19日月曜日

船場吉兆 料亭でも偽装

船場吉兆 料亭でも牛肉の産地を偽装
2007.11.18 22:50
 高級料亭「吉兆」グループの船場吉兆(大阪市中央区)による偽装表示事件で、本店と心斎橋店が「但馬牛すき鍋御膳」などのメニューに九州産の牛肉を使っていたことが18日、わかった。同社の偽装表示は「みそ漬け」などの贈答用商品で確認されているが、店舗の料理での偽装発覚は初めて。本店は15日から営業をしていないが、両店は改めて同日、当面の間、営業を自粛すると発表した。

 一方、大阪府警生活環境課は16日の捜索で本店から牛肉のサンプルを押収。鑑定や伝票類の分析を進め、料亭の他の料理でも偽装が行われていなかったか詳しく調べる。

 関係者によると、心斎橋店では昨年1月から、「但馬牛すき鍋御膳」と「但馬牛網焼き御膳」をそれぞれ8400円で提供を開始。牛肉は、本店が業者から一括して仕入れたものを使っていた。

 しかし、先月末に福岡市の「吉兆天神フードパーク」で、菓子や総菜の消費・賞味期限の偽装が発覚したことから、今月8日、心斎橋店幹部が本店に確認すると、「但馬牛ではなく鹿児島県産だ」と言われたという。

 2つのメニューは1日2~4食出ていたが、心斎橋店は直後から両御膳の提供を取りやめた。心斎橋店幹部は「但馬牛だと思って出していた」と話している。

 湯木正徳社長(74)は贈答用商品の偽装が明らかになった9日の会見で、料亭の料理で偽装がなかったか問われ、「あり得ない。断言できる。私が見ているから」と説明していた。

 同社は18日夜、湯木社長名のコメントを発表。両店での産地偽装を認めたうえで、「不当な利益を得ようと意図したものではないが、許されない誤り。深くおわびする」としている。

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